2011年8月22日月曜日

川辺教授からのご指導


ご無沙汰しております。
プロボーラー班浦田です。
私たちは、小売業界を研究対象として2カ月ほどリサーチを進めてきました。
本を読んでは、まとめ
しかし、小売業界の大きな流れを、まとめられずにいたのです。

「小売業界について、もっと知りたい!詳しい人にお話聞きたい・・・」と
思っていた私たちは、川辺信雄教授と面会する、大変貴重なチャンスを手にしたのです。
川辺教授は、私たちの研究においても特に鍵となっていた、
『セブンーイレブンの経営史』という書籍を書かれた方です。
本書は、小売に関する書籍や論文の参考文献欄には、必ずや載っているものです。
メンバーの堅田が、川辺教授の授業を受講しており、
私たちの研究の話を先生にしたところ、

「意欲ある学生には、協力したいものですよ。」

とのお言葉を頂き、今回のような貴重な機会を了承して頂けたのです。

今回はセブンーイレブンがどのようにしてその業態を確立していったのか、
そして、コンビニエンスストア業界の肝とは何なのか、
ということについてお聞きするためにインタビューに行って参りました。

先生は、お忙しい中にも関わらず、ゼミ生でもない私たちのためにお時間を
作って下さいました。
大学にある川辺教授の部屋にて、様々なお話を伺うことができました。

「ウォルマートが今やっていることは、実は10年も昔にセブンーイレブンがやっていたことなんだよ。」

「セブンーイレブンって、トヨタの経営を学んでいるんだよ。」

ここでは一部しかご紹介できませんが、著書で研究対象とされていたセブンーイレブンの
枠にとどまらず、小売業全体の話、各国の文化・文脈の違いなど、
本当に幅広いお話を聞くことができました。机上で書籍をまとめているだけでは、
見えなかったようなことに対する気付きも多く得られました。
この面会で得られた情報から、私たちの研究のスケールも、
大きく広がったように思います。

特にセブンーイレブンは、
それまでの規模の経済を活かして、「安く仕入れて安く売る」というところから、
速度の経済を活かして、「一人ひとりのニーズに合わせていく」ということを
可能にさせたことが重要だという点を強くお話されていました。
川辺先生の表現をお借りすると、

「それまで(コンビニエンスストア業界が確立するまで)は顧客の方が企業へと
近づいていく感じなのですが、コンビニという業態は、企業の方が顧客へと近づいていく、
というわけなのですね。」

なるほど。
速度の経済というのは一つの大きな鍵になってきそうだなと、我々は確信しました。

と、まじめな研究の話は置いといて…()

実はこの日、ご指導頂いたあと、先生に食事にまで連れて行って頂いたのです!!
お酒も交えながら、先生の人生について、語って頂きました。海外数十カ国で授業を
されていたこと、先生の奥様のこと、若いころの失敗のこと、現代の大学のこと・・・
メンバー一同、先生のお話から多くの刺激を受けて、帰ってきました。

最後になりますが、こんな私たちのためにご協力頂いた川辺教授、
本当にありがとうございました。
多くの人の協力のもと、私たちが卒論をできているという幸せをここで再認識し、
より一層頑張らなくては!との決心が固まりました。
と、同時に、書籍だけではわからないことは本当にたくさんあるのだということを、
実際に川辺教授とお会いし、お話を聞かせていただいたことで、再認識しました。
井上ゼミの、「現場を見る」という文化は、研究には欠かせないのですね。

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