2011年12月20日火曜日

マルチフォーマット

コンビニ班、堅田です。

前回のインタビューから頭を悩ましていました…
コンビニエンスストア業界各社はセブンーイレブンを意識し、
追随している。
模倣の研究をしている私たちにとって、そこはクリアだったのですが、
問題はそこから何が言えるのか、でした。

どこもコンビニエンスストアって売ってるものも、店舗の形態も似通っているし、
実際にそうだというお話も伺えたし…。
でも、そこから何が見えてくるのか…

途方に暮れながら雑誌を読んでいたところ、
『ローソンストア100が好調』という記事に目が止まりました。


早大生は高田馬場から早稲田まで歩くことを馬場歩きと呼んでいるのですが、
馬場歩きの途中にもローソンストア100はあって、僕もヘビーユーザーの一人です。



「ん…普通コンビニってセブンーイレブンならセブンーイレブンしかないし、ファミリーマートならファミリーマートしかないよな…」




今まではセブンーイレブンを中心に記事を漁ってきたのですが、
ローソンに関する論文や記事を探してみたところ、
ローソンの論文で、ローソンの出店行動、まさにローソンストア100やナチュラルローソンについて書かれた論文を見つけたのです。
一社で複数の店舗形態を運営していく、この戦略は「マルチフォーマット戦略」と呼ばれており、コンビニエンスストア業界では非常に稀な戦略なのです。
さらに、ローソンストア100は約1000店舗あるのですが、コンビニの肝である日販が非常に高く、普通の青いローソンを勝ってもいるようです。

ローソンだけがなぜこのような戦略をとっているのか…
実際のところを知りたい…
なんとかお話を聞けないものかと、前回お話を聞かせていただいたA様にお願いを申し上げたところ、なんとローソンの一つの形態である、ナチュラルローソンの元代表のC様を紹介して頂きました!

それでは、インタビューに行ってまいります!
次回をお楽しみに!!

2011年12月5日月曜日

井上ゼミとインタビューと、そのコツと。

こんにちは。井上ゼミナール8期、原隆介です。本日は、今週2回目のインタビューへ行って参りました。この度は、国内の数々のコンビニ企業を渡り歩き、現在、外資系企業でその手腕を振るわれているB様にお話を伺って参りました。コンビニ業界の本部と現場、また複数のコンビニ企業を渡り歩かれた方というのは、大変珍しい経歴であり、現在、別業界にいらっしゃるので、コンビニ業界について、広くそして深く、何より客観的なお話を伺うことが出来ました。

B様からは、ファミリーマートがセブンーイレブンに対してどのような見方をしていたかなどをお聞きしてきました。
当時の商品企画の話を伺い、ファミリーマートがセブンーイレブンを忠実に模倣しようとしていたことが非常に感じられました。

詳しい内容は論文で!

本稿では、インタビューを行う際のポイントを一つ紹介したいと思います。

【現在、当該業界(企業)に身を置かれていない方にアタック】
「インタビュー」と聞くと、自分の興味のある業界(企業)、調査したい業界(企業)の方に、どうにかして繋がろう、話を聞こう、となりがちです。
しかし、私は『インタビュー先は必ずしも当該業界(企業)の方である必要はない』と考えます。未熟者ながら、2年間の研究生活を通して、その確信を得ました。
その理由としては3つあります。
理由1)当該業界(企業)とのコネクションをどうしても作れない場合に有効。
理由2)当該業界(企業)を客観的に判断したお話を伺える。
理由3)当該業界(企業)在籍中には話せない、あんなことやこんなことまで伺える。

もちろん、当該業界(企業)に在席されている方にお話を伺うことは非常に重要ですし、無論、当該業界(企業)の方にお話を伺うことがマストであることは間違いありません。しかし、万が一、どうしても当該企業との方と繋がれなくとも、同じ業界の方にお会いできれば当該企業について伺えます。実際、前回のインタビューではローソンの方にインタビューをしましたが、am/pmの有意義なお話を伺うことができました。

でも、そんなに簡単にコネクションが作れるわけではありませんよね。運もありますし、思うようにはいきません。しかしながら、諦めるにはまだ早い!当該業界そのものとはご縁がなくとも、当該業界と密接に取引をされている方とは繋がれるかもしれません。むしろ、現在、当該業界(企業)に在席されていないからこそ伺えるお話も数多くあります。中にいると様々な理由から言葉に出来ない事象についても、外部にいるB様のような方だからこそ、お話頂けるかもしれません。この手法は、ここ2年間、あらゆる研究で活きてきましたので、その効果については保証致します。是非、お試しあれ。

そして、最後に。これらのインタビューのように、「フィールドワークを武器にした研究がアイデンティティであり、強みである。」というのは井上ゼミナールの得意文句ですが、
大変お忙しい中、私達だけのためだけにお時間を割いて下さる数多くの社会人の方のご協力のもと、我々の研究は成り立っていることを忘れてはなりません。

そして、その御恩に報いる手段が唯一あるとすれば、それは、このような機会を与えてくださる方々に恥じぬ研究を残すことだと考えます。論文提出まで残り2カ月を切りましたが、井上ゼミナール8期一同、さらなる精進をして参りたいと思います。