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2012年1月20日金曜日

フロンティア・スピリット

コンビニ班、原隆介です。

前回、予告させていただいたように、
ナチュラルローソンに携わっておられた株式会社ローソンのC様にお話を伺って来ました!
インタビューに向かうにあたって、なぜローソンだけが出来たのか、
前回同様に仮説を立てて伺いました。

ローソンは2001年から親会社がダイエーから三菱商事へと変わっているのですが、ちょうどその時期にローソンはマルチフォーマット戦略を始めています。
そこで、“新たな戦略策定の際に、親会社からの影響があるのではないか”
そう睨んだ私たちはこの仮説を持って、C様に直接伺ってみました!

そうしたところ、

「確かに三菱商事からのバックアップはあるんだけど、
そこよりももっと大きな要因がある。」

というお話でした。

「またずれていたか…」と思いつつも、もう仮説が外れることなんて、慣れっこなコンビニ班。
めげずにさらに要因について伺ったところ、

うち(ローソン)は、ダイエーのころから非常に面白い企業でした。もとよりダイエーそのものが多角的な企業であり、何でもやろうという風潮が強かったんです。ダイエー時代にパチンコ内にローソンをつくろうっていう話が上がって、それをかなり検討したこともありました。

というお答えをいただきました。
三菱商事からのハードの側面の支援も大切だったようですが、ダイエーの頃からの「何でもやろう」という精神が非常に大切であったようです。
そのような精神が前々からあったから、マルチフォーマット戦略という、業界初の戦略に対してもアレルギーなく取り組めたようです。

私たちが興味をいだいたのは、その精神が元親会社であるダイエーの考え方から伝播した、ということでした。
親会社から考え方が伝播し、企業がどのような戦略を取るのかを選択する際に強く影響をすることがある。
ローソンの47都道府県への出店もダイエーからの影響があったようです。
ダイエーは「ナショナルチェーン」という考え方のもと、全国に店舗を出店することに力を入れていたようなのです。
その影響からローソンはコンビニ業界では初の47都道府県展開をしたとのことでした。
セブンーイレブンを始め、その他のコンビニはドミナント出店方式というある一定の地域に集中的な出店をしていたにもかかわらず、
1997年という早い時期に全国、すべての都道府県に出店できたのはダイエーの精神を受け継いだからだったんですね…

これは重要なことをお聞きすることができました!
親会社との関係…
これまでインタビューをさせていただいたローソンのA様からも、様々なコンビニを渡り歩かれたBの様からもちらっと親会社に関するお話は出てきました。
どうやらここに注目する価値はありそうです!

2011年12月20日火曜日

マルチフォーマット

コンビニ班、堅田です。

前回のインタビューから頭を悩ましていました…
コンビニエンスストア業界各社はセブンーイレブンを意識し、
追随している。
模倣の研究をしている私たちにとって、そこはクリアだったのですが、
問題はそこから何が言えるのか、でした。

どこもコンビニエンスストアって売ってるものも、店舗の形態も似通っているし、
実際にそうだというお話も伺えたし…。
でも、そこから何が見えてくるのか…

途方に暮れながら雑誌を読んでいたところ、
『ローソンストア100が好調』という記事に目が止まりました。


早大生は高田馬場から早稲田まで歩くことを馬場歩きと呼んでいるのですが、
馬場歩きの途中にもローソンストア100はあって、僕もヘビーユーザーの一人です。



「ん…普通コンビニってセブンーイレブンならセブンーイレブンしかないし、ファミリーマートならファミリーマートしかないよな…」




今まではセブンーイレブンを中心に記事を漁ってきたのですが、
ローソンに関する論文や記事を探してみたところ、
ローソンの論文で、ローソンの出店行動、まさにローソンストア100やナチュラルローソンについて書かれた論文を見つけたのです。
一社で複数の店舗形態を運営していく、この戦略は「マルチフォーマット戦略」と呼ばれており、コンビニエンスストア業界では非常に稀な戦略なのです。
さらに、ローソンストア100は約1000店舗あるのですが、コンビニの肝である日販が非常に高く、普通の青いローソンを勝ってもいるようです。

ローソンだけがなぜこのような戦略をとっているのか…
実際のところを知りたい…
なんとかお話を聞けないものかと、前回お話を聞かせていただいたA様にお願いを申し上げたところ、なんとローソンの一つの形態である、ナチュラルローソンの元代表のC様を紹介して頂きました!

それでは、インタビューに行ってまいります!
次回をお楽しみに!!

2011年12月5日月曜日

井上ゼミとインタビューと、そのコツと。

こんにちは。井上ゼミナール8期、原隆介です。本日は、今週2回目のインタビューへ行って参りました。この度は、国内の数々のコンビニ企業を渡り歩き、現在、外資系企業でその手腕を振るわれているB様にお話を伺って参りました。コンビニ業界の本部と現場、また複数のコンビニ企業を渡り歩かれた方というのは、大変珍しい経歴であり、現在、別業界にいらっしゃるので、コンビニ業界について、広くそして深く、何より客観的なお話を伺うことが出来ました。

B様からは、ファミリーマートがセブンーイレブンに対してどのような見方をしていたかなどをお聞きしてきました。
当時の商品企画の話を伺い、ファミリーマートがセブンーイレブンを忠実に模倣しようとしていたことが非常に感じられました。

詳しい内容は論文で!

本稿では、インタビューを行う際のポイントを一つ紹介したいと思います。

【現在、当該業界(企業)に身を置かれていない方にアタック】
「インタビュー」と聞くと、自分の興味のある業界(企業)、調査したい業界(企業)の方に、どうにかして繋がろう、話を聞こう、となりがちです。
しかし、私は『インタビュー先は必ずしも当該業界(企業)の方である必要はない』と考えます。未熟者ながら、2年間の研究生活を通して、その確信を得ました。
その理由としては3つあります。
理由1)当該業界(企業)とのコネクションをどうしても作れない場合に有効。
理由2)当該業界(企業)を客観的に判断したお話を伺える。
理由3)当該業界(企業)在籍中には話せない、あんなことやこんなことまで伺える。

もちろん、当該業界(企業)に在席されている方にお話を伺うことは非常に重要ですし、無論、当該業界(企業)の方にお話を伺うことがマストであることは間違いありません。しかし、万が一、どうしても当該企業との方と繋がれなくとも、同じ業界の方にお会いできれば当該企業について伺えます。実際、前回のインタビューではローソンの方にインタビューをしましたが、am/pmの有意義なお話を伺うことができました。

でも、そんなに簡単にコネクションが作れるわけではありませんよね。運もありますし、思うようにはいきません。しかしながら、諦めるにはまだ早い!当該業界そのものとはご縁がなくとも、当該業界と密接に取引をされている方とは繋がれるかもしれません。むしろ、現在、当該業界(企業)に在席されていないからこそ伺えるお話も数多くあります。中にいると様々な理由から言葉に出来ない事象についても、外部にいるB様のような方だからこそ、お話頂けるかもしれません。この手法は、ここ2年間、あらゆる研究で活きてきましたので、その効果については保証致します。是非、お試しあれ。

そして、最後に。これらのインタビューのように、「フィールドワークを武器にした研究がアイデンティティであり、強みである。」というのは井上ゼミナールの得意文句ですが、
大変お忙しい中、私達だけのためだけにお時間を割いて下さる数多くの社会人の方のご協力のもと、我々の研究は成り立っていることを忘れてはなりません。

そして、その御恩に報いる手段が唯一あるとすれば、それは、このような機会を与えてくださる方々に恥じぬ研究を残すことだと考えます。論文提出まで残り2カ月を切りましたが、井上ゼミナール8期一同、さらなる精進をして参りたいと思います。

2011年11月30日水曜日

プロボーラー班、インタビューへいく

コンビニ班堅田です!

インタビューに行って来ました!
今回は、コンビニ業界に草創期から携わっておられた、株式会社ローソンの役員のA様にお話を聞くことができました。
コンビニエンスストアがまだ世間に認知されていないような状態から、現在のような百貨店にも並ぶ地位を築くまでに、どのような試行錯誤があったのかリアルに感じることが出来ました。
A様に前回考えた、「am/pmはセブンーイレブンの結果だけを見て、過程を見ずに模倣したから、失敗したのではないか」という仮説について直接お聞きしてみたところ

「それは少し違うなぁ」

と…
正直ショックは隠しきれませんでした。
詳しくお話をお聞きしたところ、仮説をたてる際に参考にした記事の内容が少し違うと説明して頂きました。

確かにコンビニ業界各社はセブンーイレブンを意識して追随することもよくあるし、それだけ業界でのセブンーイレブンの存在というのは非常に大きなものであるそうです。am/pmの経営悪化の原因は確かに都心に集中的に出店したことも一つの原因で、セブンーイレブンのように集中的に出店をしようというのもあったようですが、それよりも親会社との関係が大きな原因であったのではないか、ということでした。am/pmは親会社が頻繁にかわったという背景があり、一貫した戦略が取れなかったようです。
親会社との関係…これまでに全く注目していないところでした…

考えていたことが外れて、けっこうなショックを受けました。ですが、それ以前に新聞や雑誌の二次情報が少しずれているところがあった、ということに驚きを感じました。

「そこはそんなに簡単な話じゃないんですよね。」

というお答えが何度か返ってきました。 新聞や雑誌で書かれていることはすべてではない。頭ではわかっているのだけれども、どこかで盲目的に信じきってしまっていた自分たちがいたと思います。
今回のインタビューでは、研究をしていく上で二次情報に対しても「それは本当なのか?」という視点を持つこと、そして、実際にその業界の方にお話を伺い、確かめることの重要性を、身を持って知ることができました。


2011年11月10日木曜日

プロボーラー班、決断の時

小売班の堅田です。
秋なのか、冬なのか微妙な気候で、その日にぴったりな服を着るのが非常に難しい季節になってきましたね。僕は重ね着が苦手なので、厚手の上着に下は半袖というのが最近のスタイルです。

さておき、前回から資料を漁っていったわけですが、その後我々はどうなっていったのかご報告をさせて頂きます。

在庫回転率や在庫回転率を成立させる要素(配送センターの数、スーパーバイザーの人数、POSのシステムの改善回数など)やその他の株価や期間などのデータを探しに探し続けました。
小売業界の資料を漁って分かった事。
その一、欠損値が多い。
多くのデータを載せた小売業界の統計資料集があるのですが、
その統計資料集が出ていない年度や、なぜだかデータが載っていない年度が多いのです…

その二、フランチャイズでの運営にかんするデータはあまり多く載せられていない。
直営店にかんするデータは日販や店舗数などはっきりさせることが出来るのですが、
フランチャイズにかんするデータは掲載されていないのです。

定量調査するには絶対条件のデータが揃っていないということ。
井上先生にそこをはっきりさせておきなさいとアドバイスされていたにも関わらず、
細かくちゃんと見てみるとデータが揃っていないという事実。
これは困った。
もう小売の模倣を追うことは無理なのか…?

もう途方に暮れつつもぼんやり雑誌記事を読んでいました。
するとやはり目立つのが、コンビニに関する記事には、「セブンーイレブンから学ぶ」といった表現が多く見受けられるのです。
模倣を追うのには小売という業態は適している。
セブンーイレブンからどのようにコンビニエンスストアは普及していったのか。
セブンーイレブンの競合たちはどのように考え、どのように模倣していったのか。
定量的に見れないとしても、コンビニ業界の方に実際にお話を伺いながら見ていけば、
どのように模倣していったのか面白いことが見えてくるのではないか。
多くの議論を重ねた結果、時間も少なくなってきたことや、インタビューの可能性があることから、小売からコンビニに絞り、さらに模倣をしているであろう、2位以下のローソンやファミリーマートに焦点を当てた定性研究にシフトしていこうということになりました。

その過程の中で、班内で意見が大きく割れてしまいました。
お互いにとって興味の方向性が異なってきてしまい、どうしてもすり合わせすることは難しかった。そこで、お互いが納得いく形で卒業論文を書けるように、二つの班に分かれることになりました。
…結果的に男二人の班になってしまいました。

後に引けなくなった僕達二人。
改めて、井上先生や川辺先生からのアドバイス、そして雑誌記事等から仮説を立てました。

コンビニ業界では、ドミナント出店方式(一定地域への集中的な出店をすること)や24時間営業、荒利分配方式など様々な業界特有の仕組みがあります。そして、その多くが業界最大手のセブンーイレブンが率先して取り組んできたものでした。
何度も言いますがそのセブンーイレブンが創り上げたシステムを多くの他社が模倣してきたんですね。

そして一つ、特に気になる記事を発見しました。
コンビニ業界で準大手であったam/pmがファミリーマートに買収されてしまった際に、「都心への過度なドミナント出店が経営悪化の要因であった」という記事を見つけました。
ここで私たちは井上先生のおっしゃっていたことが脳裏によぎりました。

「結果を模倣することにかんする研究は多いが、過程までを模倣することに注目した研究は少ない。」

私たちは「セブンーイレブンを真似したがためにam/pmは業績を悪化させてしまったのではないか」と仮説を立てました。この背景を明らかにすれば、模倣の過程に対して一つ何か言えるのではないかと!
セブンーイレブンのように、ドミナント出店方式をすれば良いと、am/pmはその結果しか見ずにドミナント出店方式を取ってしまったがために、失敗をしてしまったのではないなか。

この仮説が正しいかどうか検証すべく、コンビニ業界の現場で働いている方にインタビューをしたい…!
どうにかしてお話を伺えないものか…

そのような時に、ゼミOGの渡辺さんから、
「ローソンの常務取締役の方の講演会がありますよ」という情報が!

これは最後のチャンスかもしれない、いくっきゃない!!

という訳で行って参りました、株式会社ローソンの役員のA様の講演会!
骨太な社会人になるためにというテーマでA様の体験談をもとに非常に面白いお話が聞けました。

講演会が終わり、なんとA様とお食事がご一緒できると…!
これはいくしかない!あわよくば更にお話を伺いたい!
お食事会も進み、お酒も進み、将来の夢や仕事について様々お話をA様とお話させて頂きました。
宴もたけなわ、というところでお食事会ももう終わりか、というところで我々はA様に申しださせて頂きました。
後日、お時間を頂いて、インタビューをさせていただけないかと。

もうA様はローソンの重役の方ですし、ものすごく緊張していましたし、
正直ダメかもな…と思いつつお願いをしましたところ…
学生さんにはできるだけ協力したいと、快くOKをいただくことができました!!!!!!!

もうこのチャンスは活かさない手はありません!
インタビューが決まると俄然やる気も沸き上がってきます!
それでは次のプロボーラー班、ローソンにインタビューへいくの巻きをお楽しみに!!


2011年8月22日月曜日

川辺教授からのご指導


ご無沙汰しております。
プロボーラー班浦田です。
私たちは、小売業界を研究対象として2カ月ほどリサーチを進めてきました。
本を読んでは、まとめ
しかし、小売業界の大きな流れを、まとめられずにいたのです。

「小売業界について、もっと知りたい!詳しい人にお話聞きたい・・・」と
思っていた私たちは、川辺信雄教授と面会する、大変貴重なチャンスを手にしたのです。
川辺教授は、私たちの研究においても特に鍵となっていた、
『セブンーイレブンの経営史』という書籍を書かれた方です。
本書は、小売に関する書籍や論文の参考文献欄には、必ずや載っているものです。
メンバーの堅田が、川辺教授の授業を受講しており、
私たちの研究の話を先生にしたところ、

「意欲ある学生には、協力したいものですよ。」

とのお言葉を頂き、今回のような貴重な機会を了承して頂けたのです。

今回はセブンーイレブンがどのようにしてその業態を確立していったのか、
そして、コンビニエンスストア業界の肝とは何なのか、
ということについてお聞きするためにインタビューに行って参りました。

先生は、お忙しい中にも関わらず、ゼミ生でもない私たちのためにお時間を
作って下さいました。
大学にある川辺教授の部屋にて、様々なお話を伺うことができました。

「ウォルマートが今やっていることは、実は10年も昔にセブンーイレブンがやっていたことなんだよ。」

「セブンーイレブンって、トヨタの経営を学んでいるんだよ。」

ここでは一部しかご紹介できませんが、著書で研究対象とされていたセブンーイレブンの
枠にとどまらず、小売業全体の話、各国の文化・文脈の違いなど、
本当に幅広いお話を聞くことができました。机上で書籍をまとめているだけでは、
見えなかったようなことに対する気付きも多く得られました。
この面会で得られた情報から、私たちの研究のスケールも、
大きく広がったように思います。

特にセブンーイレブンは、
それまでの規模の経済を活かして、「安く仕入れて安く売る」というところから、
速度の経済を活かして、「一人ひとりのニーズに合わせていく」ということを
可能にさせたことが重要だという点を強くお話されていました。
川辺先生の表現をお借りすると、

「それまで(コンビニエンスストア業界が確立するまで)は顧客の方が企業へと
近づいていく感じなのですが、コンビニという業態は、企業の方が顧客へと近づいていく、
というわけなのですね。」

なるほど。
速度の経済というのは一つの大きな鍵になってきそうだなと、我々は確信しました。

と、まじめな研究の話は置いといて…()

実はこの日、ご指導頂いたあと、先生に食事にまで連れて行って頂いたのです!!
お酒も交えながら、先生の人生について、語って頂きました。海外数十カ国で授業を
されていたこと、先生の奥様のこと、若いころの失敗のこと、現代の大学のこと・・・
メンバー一同、先生のお話から多くの刺激を受けて、帰ってきました。

最後になりますが、こんな私たちのためにご協力頂いた川辺教授、
本当にありがとうございました。
多くの人の協力のもと、私たちが卒論をできているという幸せをここで再認識し、
より一層頑張らなくては!との決心が固まりました。
と、同時に、書籍だけではわからないことは本当にたくさんあるのだということを、
実際に川辺教授とお会いし、お話を聞かせていただいたことで、再認識しました。
井上ゼミの、「現場を見る」という文化は、研究には欠かせないのですね。